
「すでに完成している一枚絵をLive2Dで動かせるのだろうか」と気になっていませんか。
好きなイラストをVTuberモデルとして使いたくても、どのようなデータやソフトが必要なのか分からない方もいるでしょう。
一枚絵をLive2Dへ読み込み、全体を傾けたり少し変形させたりすることは可能です。
一方で、まばたきや口の開閉、髪の揺れを別々に表現するには、元絵を動かす部位ごとに分ける作業が必要になるでしょう。
一枚絵をLive2Dで自然に動かすには、元絵、パーツ分け、モデリングの3段階で考えることが大切です。
この記事では、完成済みの一枚絵をLive2Dモデルへ加工するための準備と方法を見ていきましょう。
▶本記事の概要
- 一枚絵をLive2Dで動かすことはできる?
- 一枚絵をLive2Dで動かす前に必要な準備
- 一枚絵をLive2Dで動かす方法と制作の流れ
- 自作と外注のどちらで一枚絵を動かすか
- まとめ:一枚絵をLive2Dで動かすにはパーツ分けが重要
自分で制作するか、難しい工程だけ外注するか迷っている方も参考にしてみてください。
一枚絵をLive2Dで動かすことはできる?

- 一枚のレイヤーでも簡単な変形はできる
- VTuber向けの動きにはパーツ分けが必要になる
- 見えない部分は描き足す必要がある
完成した一枚絵からLive2Dモデルを作ることはできます。
ただし、「一枚絵をそのまま読み込む方法」と「一枚絵をパーツ分けしてから読み込む方法」では、表現できる動きが異なるでしょう。
一枚のレイヤーでも簡単な変形はできる
背景が透過されたキャラクターを1枚のレイヤーとして読み込んだ場合も、アートメッシュを設定して形を変えられます。
モデル全体を左右へ傾ける、呼吸に合わせて少し伸縮させるといった簡単な動きなら作成できるかもしれません。
しかし、目や口、髪、身体が1枚にまとまっているため、それぞれを独立して動かすことは難しくなります。
大きく変形させるほど線や塗りが引き伸ばされ、不自然に見える可能性もあるでしょう。
VTuber向けの動きにはパーツ分けが必要になる
VTuberモデルでは、カメラで取得した表情に合わせて目、口、眉毛などが動きます。
まばたきや口の開閉を作るには、動かしたい部位を元絵から切り分け、個別のレイヤーへ配置する流れになるでしょう。
基本的には以下のような部位を分けます。
- 左右の眉毛
- 左右の白目・黒目・まつ毛
- 口の上側・下側・口内
- 顔の輪郭・耳・首
- 前髪・横髪・後ろ髪
- 胴体・左右の腕
- 衣装・装飾品
必要なレイヤーは、上半身だけを映すのか、全身や腕まで動かすのかによって異なるでしょう。
別々に動かしたい部位は、それぞれ独立したパーツとして用意します。
目や口などの細かな分割方法は、実際に作りたい表情から逆算すると整理しやすいでしょう。
見えない部分は描き足す必要がある
一枚絵では、前髪の下にある額や、閉じた口の内側などが描かれていない場合があります。
Live2Dでパーツを動かすと、完成時には隠れていた場所が見えるかもしれません。
パーツ分けでは、切り抜くだけでなく以下の部分も描き足します。
- 前髪で隠れている額・眉毛・目
- 横髪で隠れている頬・耳
- 顔の後ろに隠れている首
- 目を動かしたときに見える白目
- 口を開けたときに見える口内・歯・舌
- 衣装や腕の後ろに隠れている身体
元絵の色や線を再現できない場合は、描いた本人へデータの調整を相談する方法もあるでしょう。
一枚絵をLive2Dで動かす前に必要な準備
- モデルで表現したい動きを決める
- 元絵と編集できるデータを確認する
- 画像編集・モデリング・トラッキング環境を用意する
作業を始める前に、モデルの用途と元絵の状態を確認します。
最初に完成イメージを整理すると、必要なパーツや外注する範囲を判断しやすくなるでしょう。
モデルで表現したい動きを決める
Live2Dのパーツ数とモデリング量は、表現したい動きによって変化します。
まずは、配信や動画で必要になる動きを書き出してみてください。
- まばたきをする
- 視線を上下左右へ動かす
- 口の開閉や笑顔を表現する
- 顔を上下左右へ向ける
- 呼吸に合わせて身体を動かす
- 髪や衣装を揺らす
- 腕や手を動かす
- 表情や衣装の差分を切り替える
雑談配信が中心なら上半身と基本表情から始める方法があります。
歌唱動画や全身配信に使う場合は、身体の傾きや腕、衣装まで多くの動きが欲しくなるかもしれません。
元絵と編集できるデータを確認する
レイヤーが残っているPSDやCLIP形式のデータがあれば、統合済みの画像よりパーツ分けを進めやすくなります。
PNGやJPEGしかない場合でも加工できますが、線や色を補いながら部位を切り分ける作業が増えるでしょう。
依頼して描いてもらったイラストを使用する場合は、Live2D用の加工、商用利用、配信や動画での使用が認められているか確認します。
元絵の制作者によって利用条件が異なるため、不明な項目は作業前に相談すると安心ですね。
一枚絵を描いたクリエイターへパーツ分けを依頼できるなら、絵柄を保ったまま不足部分を補いやすくなります。
画像編集・モデリング・トラッキング環境を用意する
一枚絵をVTuberモデルとして動かす場合は、主に3種類の環境が必要になるでしょう。
- 元絵をパーツ分けしてPSDにする画像編集ソフト
- 各パーツへ動きを設定するLive2D Cubism Editor
- カメラの表情をモデルへ反映するトラッキングソフト
Live2D公式では、PSD作成にAdobe PhotoshopとCLIP STUDIO PAINTを案内しています。
モデリングにはLive2D Cubism Editorを使い、配信時のトラッキングにはnizima LIVEなどを利用する流れになるでしょう。
Live2D Cubismとnizima LIVEの役割の違いは「こちら」から確認できます。
一枚絵をLive2Dで動かす方法と制作の流れ

- 元絵をパーツ分けしてPSDを作成する
- PSDをLive2D Cubismへ読み込む
- メッシュ・デフォーマ・パラメータを設定する
- モデルを書き出して動作を確認する
一枚絵をLive2Dで動かす作業は、イラスト加工とモデリングに分かれるでしょう。
完成までの順番を理解しておくと、途中で不足しているパーツに気付きやすくなります。
Cubism EditorにはFREE版とPRO版があり、作成できるモデルの規模や使用できる機能に違いがあるため、使用前に確認してみてください。
Live2D CubismのFREE版とPRO版の違いは「こちら」から確認できます。
元絵をパーツ分けしてPSDを作成する
最初に元絵を複製し、目、口、顔、髪、身体などを動かしたい単位で切り分けていきましょう。
切り分けた後は、パーツを動かした際に生まれる空白を描き足してください。
作業中のデータは、線画や塗りを修正できる素材分け用PSDとして残します。
Cubismへ読み込むデータは、各部品をそれぞれ1枚のレイヤーへまとめたインポート用PSDとして別名で保存すると管理しやすいですね。
レイヤー名には「右目_黒目」「前髪_中央」など、部位と位置が分かる名称を付けます。
素材分け用PSDへ結合済みの状態を上書きせず、編集用とインポート用を分けて保管しましょう。
PSDをLive2D Cubismへ読み込む
インポート用PSDをCubism Editorへ読み込むと、基本的にレイヤーごとの画像がアートメッシュとして配置されます。
読み込み後は、パーツの欠け、表示順、左右の配置、不要なレイヤーの混入を確認しましょう。
髪の後ろに顔が表示されない場合や、白目より黒目が下に表示される場合は、描画順も調整します。
メッシュ・デフォーマ・パラメータを設定する
アートメッシュは、画像を変形するための頂点と線で構成された網目と言えるでしょう。
曲線や変形する範囲に合わせてメッシュを整え、顔や髪などの複数パーツはデフォーマでまとめると扱いやすくなります。
その後、目の開閉、口の開閉、顔の角度などのパラメータへキーを追加し、各位置の形を作る流れになるでしょう。
基本的な動きができたら、髪や衣装へ物理演算を設定して揺れを加えてみてください。
最初から多くの動きを作ると調整箇所が増えるため、まばたき、口、顔の角度、身体、揺れの順で進めると把握しやすいでしょう。
モデルを書き出して動作を確認する
モデリングが完成したら、テクスチャアトラスを作成し、トラッキングソフトで使う組み込み用データを書き出します。
書き出したモデルをnizima LIVEへ読み込み、Webカメラや対応する端末から表情を反映させてみてください。
確認したい主な項目は以下のとおりです。
- 左右の目が自然に開閉する
- 視線が白目からはみ出さない
- 発声に合わせて口が動く
- 顔を動かしてもパーツ間に隙間が出ない
- 髪や衣装の揺れが大きすぎない
- 表情の切り替えが正しく反映される
不自然な部分があればCubism Editorへ戻り、変形やパラメータを調整して再び書き出しましょう。
nizima LIVEの導入方法や料金、無料版の制限は「こちら」から確認してみてください。
自作と外注のどちらで一枚絵を動かすか
- 費用を抑えながら自分で制作する
- パーツ分けやモデリングを外注する
- できる工程だけ自作して一部を依頼する
一枚絵からLive2Dモデルを作る方法には、自作と外注があります。
予算だけでなく、完成までに使える時間や、どの程度の動きを求めるかも含めて選ぶとよいでしょう。
費用を抑えながら自分で制作する
イラスト編集やソフトの操作を覚えたい方には、自分でパーツ分けとモデリングを行う方法があります。
完成後に表情や髪揺れを追加したい場合も、自分でデータを調整しやすい点が特徴になるでしょう。
一方で、一枚絵の描き足しとモデリングを同時に覚えるため、完成まで時間がかかるかもしれません。
最初は上半身だけに絞り、まばたき、口の開閉、顔の角度から作ると取り組みやすいですね。
パーツ分けやモデリングを外注する
元絵の加工が難しい場合は、パーツ分けに対応するイラストレーターへ相談できます。
自然な動きを作りたいもののCubismの操作に不安がある方は、モデリングだけを依頼する方法もあるでしょう。
依頼前には以下の内容を整理し、見積もりを相談するときに伝えてみてください。
- 元絵のファイル形式とレイヤーの有無
- 上半身または全身のどちらを動かすか
- 必要な表情・髪揺れ・身体の動き
- パーツ分けとモデリングの依頼範囲
- 配信・動画・収益化での利用予定
- 希望する納期と予算
ココナラで依頼できるLive2D制作や確認項目は「こちら」から確認できます。
できる工程だけ自作して一部を依頼する
すべてを同じ方法で制作する必要はありません。
元絵を描ける方はパーツ分けまで行い、Live2Dモデリングだけをクリエイターへ依頼できます。
反対にCubismを覚えたい方は、元絵の描き足しとパーツ分けだけを外注してもよいでしょう。
自分で用意したPSDを渡す場合は、レイヤー名、表示順、隠れた部分の描き足しを依頼先と一緒に確認します。
難しい工程だけを外注すると、制作時間と費用のバランスを調整しやすいでしょう。
まとめ:一枚絵をLive2Dで動かすにはパーツ分けが重要
一枚絵をLive2Dへ読み込み、全体へ簡単な変形を付けることは可能です。
VTuberモデルとして目や口、髪などを別々に動かす場合は、元絵のパーツ分けと不足部分の描き足しが必要になるでしょう。
▶本記事の振り返り
- 一枚のレイヤーでは表現できる動きが限られる
- 動かしたい部位ごとに元絵をパーツ分けする
- パーツの後ろに隠れている部分を描き足す
- インポート用PSDをCubism Editorへ読み込んでモデリングする
- 完成したモデルはトラッキングソフトで動作を確認する
- 自作が難しい工程だけ外注する方法もある
制作前に使いたい動きを決めると、必要なレイヤーとモデリング範囲を整理できます。
元絵のレイヤーが残っていない場合も加工できますが、切り抜きや描き足しの作業量が増えるかもしれません。
元絵、パーツ分け、モデリングの状態を順番に確認し、自分で対応できる工程から始めてみてください。
難しい部分はクリエイターへ相談しながら、自分が配信や動画で表現したい動きに合うLive2Dモデルを目指すとよいと思います。
※Live2D Cubismやnizima LIVEの機能、対応形式、料金は変更される可能性があります。利用時は各サービスの公式情報もご確認ください。


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