Live2Dの作り方はどうなっているのか【始めるための手順】

PC関連|トラブル|解説系
スポンサーリンク

「Live2Dに興味はあるけれど、何から初めればいいかわからない……」

「イラストを動かす仕組みが難しそうで、自分にできるか不安」

「必要なソフトや、パソコンのスペックはどれくらい重要なの?」

こういった悩みを解決できます

この記では、Live2Dの根本的な仕組みを解説し、制作のために何を準備すべきかがわかります。

Live2Dを作ってみたい方はぜひ参考にしてください。

▶本記事の概要

  • Live2Dとは?イラストを動かす仕組みを理解しよう
  • Live2D制作に必要なソフトとPCスペック

これらを解説していきます

Live2Dとは?イラストを動かす仕組みを理解しよう

Live2Dとは、一言で言えば「2Dのイラストを立体的に動かす技術」のことです。3DCGのようにモデルを一から作るのではなく、描いたイラストをそのまま活かせるのが最大の特徴です。まずは、なぜ平面の絵が立体的に動いて見えるのか、そのマジックの正体を紐解いていきましょう。

  • ポリゴンとメッシュが動きの土台
  • パラメータで「表情」や「動き」を制御する

ポリゴンとメッシュが動きの土台

Live2Dの制作において、最も基本的な単位となるのが「メッシュ」です。イラストのパーツ(目や口など)に対して、細かい三角形の集合体である「ポリゴン」を割り当てます。このポリゴンを変形させることで、イラストが伸びたり縮んだりし、あたかも呼吸をしているような動きや、顔の向きを変える動きを表現できるのです。

初心者が最初につまずきやすいポイントですが、「絵そのものを変形させているのではなく、絵が貼り付けられた板(メッシュ)を動かしている」と考えるとイメージが湧きやすくなります。

パラメータで「表情」や「動き」を制御する

メッシュを変形させた状態に、「パラメータ」という数値を紐付ける作業がLive2D制作の肝となります。例えば、「目が開いている状態を0」「目が閉じている状態を1」と設定することで、その間の数値を動かすだけで滑らかな瞬きが完成します。

この設定を積み重ねることで、顔の上下左右の向き、髪の揺れ、口の開閉といった複雑な動きを連動させることができるようになります。Live2Dは、まさに「デジタルな操り人形」を作る作業と言えるでしょう。


Live2D制作に必要なソフトとPCスペック

Live2Dを始めるには、専用のソフトだけでなく、イラストを加工するためのソフトや、ある程度の処理能力を持ったパソコンが必要です。形から入ることも大切ですが、「自分の環境で動くかどうか」を事前に確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

  • メインソフト「Live2D Cubism Editor」
  • イラスト制作に必須な「PSD出力」対応ソフト
  • スムーズな制作のための推奨PCスペック

メインソフト「Live2D Cubism Editor」

Live2Dを作るための核となるのが「Live2D Cubism Editor(ライブツーディー・キュビズム・エディター)」です。このソフトの中で、メッシュを割り当てたり、パラメータを設定したりする作業のすべてを行います。

無料版(FREE版)と有料版(PRO版)がありますが、初心者はまず無料版からスタートすることをおすすめします。「【初心者向け】2Dイラストを動かすソフトとは?VTuberが使うLive2D Cubismを徹底解説」でも解説していますが、扱えるパーツ数に制限はあるものの、基本的な仕組みを学ぶには十分な機能を備えています。操作感に慣れて、「もっと複雑なモデルを作りたい」と感じたタイミングで有料版を検討するのが賢い選択です。

イラスト制作に必須な「PSD出力」対応ソフト

Live2Dで動かすためのイラストは、パーツごとに細かく分かれた「レイヤー分けされたデータ」である必要があります。そのため、Photoshop形式(.psd)で書き出しができるイラストソフトが必須です。

定番なのは「Clip Studio Paint(クリスタ)」「Photoshop」です。特にクリスタは、Live2Dとの親和性が高く、多くのクリエイターに愛用されています。無料のイラストソフトでもPSD出力ができれば使用可能ですが、レイヤーの管理機能が充実しているものを選ぶと、その後の作業効率が劇的に変わります。

推奨されるPCスペック

Live2D制作は、意外とパソコンに負荷がかかります。特にメモリの容量は重要です。イラストの解像度が高くなればなるほど、動作が重くなる傾向にあります。

最低限必要な目安としては、メモリ8GB(推奨16GB以上)、CPUはCore i5以上のスペックがあると安心です。また、ノートパソコンでも制作は可能ですが、画面が小さいと作業スペースが狭く感じられるため、外付けのモニターを用意するか、15インチ以上の画面サイズがあるモデルを選ぶのが「挫折しないためのコツ」です。

▶本記事の概要(続き)

  • イラストの準備!パーツ分けの重要性とコツ
  • Live2Dモデリングの基本ステップ
  • モデルを完成させて書き出す方法

これらをさらに深掘りして解説していきます

イラストの準備!パーツ分けの重要性とコツ

Live2D制作において、最も時間がかかり、かつ最も重要な工程が「イラストのパーツ分け」です。元となる1枚のイラストを、目、鼻、口、髪、手といった細かい部品に切り分けていく作業です。この準備が丁寧であればあるほど、後のモデリング作業がスムーズになり、クオリティの高い動きが実現できます。

  • パーツを細かく分けるほど滑らかに動く
  • 見えない部分を描き足す「塗り足し」の技術

パーツを細かく分けるほど滑らかに動く

例えば「目」を動かす場合、まつ毛、上まぶた、下まぶた、白目、瞳といった具合に分解します。このように細かく分けることで、まばたきをした時の肉感的な動きや、瞳が上下左右に動く際の立体感を表現できるようになります。

逆に、パーツ分けが大まかすぎると、動かした時にイラストが不自然に伸びてしまい、いわゆる「紙芝居」のような印象を与えてしまいます。初心者のうちは大変に感じる作業ですが、「動かしたい部分はすべて分ける」という意識を持つことが、上達への一番の近道です。

見えない部分を描き足す「塗り足し」の技術

パーツを分ける際、もう一つ忘れてはならないのが「塗り足し」です。例えば、キャラクターが首を振った時、通常の状態では隠れているはずの後ろ髪や首の付け根が見えることがあります。この時、塗り足しがされていないと、画面に穴が開いたような空白が生まれてしまいます。

あらかじめ「動いた時に見えそうだな」と予測される部分は、隠れている場所までしっかりと描いておく必要があります。この先回りした描き込みこそが、Live2Dモデルに命を吹き込むための「隠し味」となるのです。

Live2Dモデリングの基本ステップ

イラストの準備ができたら、いよいよ専用ソフト「Live2D Cubism Editor」でのモデリング作業に移ります。モデリングとは、静止画であるイラストに「動きのルール」を組み込んでいく作業のことです。大きく分けて、以下の3つのステップで進めていきます。

  • インポートとメッシュの生成
  • ワープデフォーマで大きな動きを作る
  • パラメータで表情のバリエーションを付ける

インポートとメッシュの生成

まずは作成したPSDデータをソフトに読み込ませます(インポート)。読み込まれた各パーツには、動きの土台となる「メッシュ」を割り当てます。最初は自動生成機能を使って「オートメッシュ」を作成し、より細かく、綺麗に動かしたい目や口などのパーツだけ、手動でメッシュの密度を調整していくのが効率的です。

ワープデフォーマで大きな動きを作る

メッシュを直接動かすのは細かい作業になるため、通常は「ワープデフォーマ」という親パーツのような枠を使用します。この枠を変形させることで、中に入っているイラスト全体をまとめて歪ませたり、回転させたりすることが可能です。

顔全体を傾ける、体を左右に揺らすといった大きな動きは、このデフォーマを階層構造(親子関係)にすることで制御します。この構造作りを正しく理解することが、複雑な動きを管理する上での鍵となります。

パラメータで表情のバリエーションを付ける

最後に、作成した動きをパラメータに記憶させます。「左を向いた状態」をパラメータの端に保存し、「右を向いた状態」を反対の端に保存することで、その間をスライダーで動かすだけで滑らかな首振りが再現されます。この作業を「キーを打つ」と呼び、これを繰り返すことでキャラクターが生き生きと動き始めます。

モデルを完成させて書き出す方法

モデルを完成させて書き出す方法

モデリングが一段落したら、仕上げの工程に入ります。ただ動くだけでなく、物理法則に基づいた「自然な揺れ」を追加することで、モデルのクオリティは一気にプロ級へと近づきます。そして、最後に外部ソフトで使える形式に書き出せば完成です。

  • 物理演算で髪や服を自動で揺らす
  • 組み込み用データとして書き出す

物理演算で髪や服を自動で揺らす

Live2Dには、キャラクターの体の動きに合わせて髪の毛やリボン、服の裾などを自動で揺らす「物理演算」という機能があります。一つひとつの揺れを手動で作る必要はなく、振り子の仕組みを応用して、ふわっとした自然な質感を演出できます。

設定画面で「髪の毛の長さ」や「揺れやすさ」を調整しながら、自分の描いたキャラクターに最適な空気感を探ってみましょう。この設定が決まった瞬間、キャラクターに「魂」が宿ったような感動を味わえるはずです。

組み込み用データとして書き出す

すべての作業が終わったら、書き出しを行います。VTube Studioなどの配信ソフトや、ゲームエンジンで使用するためには、編集用データ(.cmo3)ではなく、「書き出し用データ(.moc3)」として保存する必要があります。

書き出しの際は、テクスチャアトラス(パーツを1枚の画像にまとめたもの)を作成し、データのサイズが大きすぎないか確認しましょう。正しく書き出されたデータを対応ソフトに読み込ませれば、ついにあなただけのLive2Dモデルが画面上で動き出します。

まとめ

今回は、Live2Dの基本的な作り方と仕組みについて解説しました。Live2Dは、一見すると非常に複雑な技術に見えますが、「イラストを分けて、メッシュを貼り、パラメータで動かす」という基本の積み重ねで成り立っています。

最初は思い通りに動かせず苦労することもあるかもしれません。しかし、自分の描いたキャラクターが初めてまばたきをし、こちらを向いてくれた時の喜びは、何物にも代えがたいものです。

まずは小さなパーツを動かす練習から始めてみましょう。

この記事が参考になれば幸いです。

コメント