
Macの画面を広く使うためにSidecarを設定しようとしたものの、「ディスプレイを追加」にiPadが表示されず困っていませんか?
「同じApple製品なのにiPadを認識しない」「昨日まではSidecarで接続できていた」「USBケーブルでつないでもサブディスプレイにならない」と感じている方もいると思います。
Sidecarは、iPadをMacの2台目のディスプレイとして利用できるAppleの連係機能です。
ただし、MacとiPadを近くに置くだけでは利用できません。
対応機種やOSに加えて、同じApple Account、Wi-Fi、Bluetooth、Handoffなど複数の条件があります。
有線接続する場合も、iPad側でMacを信頼していることが必要です。
「Sidecar iPad 表示されない」という場合は、対応機種→Apple Account→連係設定→接続方法の順番で確認すると原因を分けやすくなります。
この記事では、SidecarでiPadが表示されない・接続できない時の確認方法を順番に解説します。
▶本記事の概要
- SidecarでiPadが表示されない主な原因
- MacとiPadがSidecarの対応環境か確認する
- Wi-Fi・Bluetooth・Handoffを確認する
- 有線でもSidecarに接続できない時の対処法
- まとめ
SidecarでiPadが表示されない主な原因
Macの「ディスプレイを追加」にiPadが表示されない場合、最初から故障と考える必要はありません。
Sidecarには複数の利用条件があるため、一つでも満たしていないと接続先としてiPadが出てこない場合があります。
- MacまたはiPadがSidecar非対応
- macOSまたはiPadOSが古い
- 異なるApple Accountを使用している
- 2ファクタ認証を利用していない
- Wi-FiまたはBluetoothがオフ
- Handoffが無効
- MacとiPadが離れすぎている
- インターネット共有を使用している
- 有線接続でiPadがMacを信頼していない
SidecarはiPadをMacの追加ディスプレイにする機能
Sidecarを利用すると、MacのデスクトップをiPadへ拡張したり、Macと同じ画面をiPadへミラーリングしたりできます。
例えばMacで資料を作りながら、iPad側へブラウザや別のウインドウを移動して作業スペースを増やせます。
一方、iPadではiPadOSのホーム画面やアプリを表示したまま、Macのマウスやキーボードで操作したい場合は「ユニバーサルコントロール」という別機能になります。
Sidecarは「Macの画面をiPadへ拡張する機能」と覚えると分かりやすいですね。
iPhoneミラーリングとは別の機能
MacにはiPhoneを操作する「iPhoneミラーリング」もあります。
名前や用途が少し似ていますが、Sidecarとは別機能です。
SidecarではiPadをMacの追加ディスプレイとして利用しますが、iPhoneミラーリングではMac上にiPhoneを表示して操作します。
iPhoneをMacから操作しようとして「接続中」のまま進まない場合は、MacのiPhoneミラーリングが接続できない原因と対処法を確認してください。
今回の記事では、あくまでMacのサブディスプレイとしてiPadを使えないケースに絞って解説します。
MacとiPadがSidecarの対応環境か確認する
設定を変更する前に、現在使っているMacとiPadがSidecarへ対応しているか確認します。
- 対応するMacか確認する
- 対応するiPadか確認する
- macOSとiPadOSを確認する
- 同じApple Accountか確認する
- 2ファクタ認証を確認する
Sidecarに対応するMacを確認する
Apple公式では、Sidecarを利用できるMacとして主に次の環境を案内しています。
- MacBook Air 2018年以降
- iMac Retina 5K 27インチ Late 2015
- その他のMacは基本的に2016年以降の対応モデル
- macOS Catalina 10.15以降
比較的新しいmacOSをインストールできていても、Mac本体がSidecarの対象モデルではないケースがあります。
Appleメニューから「このMacについて」を開き、Macのモデルと発売年を確認してみてください。
設定画面そのものにSidecar関連の項目が出てこない場合は、Macの対応モデル確認を優先すると分かりやすいと思います。
Sidecarに対応するiPadを確認する
Apple公式が案内しているiPad側の主な対応条件は次のとおりです。
- iPad Pro 全モデル
- iPad 第6世代以降
- iPad mini 第5世代以降
- iPad Air 第3世代以降
- iPadOS 13以降
かなり古いiPadでは、iPadOSを更新してもSidecarへ対応していない場合があります。
「設定」→「一般」→「情報」からモデル名などを確認してみましょう。
macOSとiPadOSを更新する
対応モデルなのにSidecar iPadが表示されない場合は、両方のOSも確認します。
Apple公式でも、Sidecarで問題が発生している場合は利用できる最新のmacOS・iPadOSへ更新するよう案内しています。
Macでは「システム設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から確認できます。
iPadも「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」を開いてみてください。
アップデート後はMacとiPadを再起動し、もう一度Sidecarへの接続を確認すると良いと思います。
同じApple Accountでサインインする
Sidecarでは、MacとiPadの両方で同じApple Accountへサインインしている必要があります。
仕事用と個人用でApple Accountを使い分けている場合は特に確認してみてください。
Macでは「システム設定」の上部にあるアカウント情報、iPadでは「設定」の上部に表示される名前から確認できます。
見た目上は両方ともiCloudを使えていても、別のApple AccountならSidecarの接続先に表示されない可能性があります。
2ファクタ認証も条件になる
Apple公式では、Sidecarの追加条件として同じApple Accountを使用し、2ファクタ認証を有効にしていることも案内しています。
同じメールアドレスでログインしているのに接続できない場合は、Apple Accountのセキュリティ設定も確認してみてください。
Wi-Fi・Bluetooth・Handoffを確認する
対応機種とApple Accountに問題がない場合は、Sidecarのワイヤレス接続に必要な設定を確認します。
- MacとiPadでWi-Fiをオンにする
- Bluetoothを両方でオンにする
- Handoffを有効にする
- MacとiPadを近くへ置く
- インターネット共有を終了する
Wi-FiとBluetoothを両方オンにする
Sidecarをワイヤレスで利用する場合、MacとiPadの両方でWi-FiとBluetoothが必要です。
AppleのMacユーザーガイドでは、両方のデバイスでWi-FiとBluetoothをオンにし、同じWi-Fiネットワークへ接続するよう案内されています。
Macではコントロールセンターまたは「システム設定」から確認可能です。
iPadでも「設定」からWi-FiとBluetoothを見てみてください。
すでにオンの場合は、一度オフにしてから再度オンへ戻すことで接続状態が更新される場合があります。
Handoffをオンにする
SidecarではAppleの連係機能であるHandoffも利用します。
Macでは次の場所から確認できます。
- Appleメニューから「システム設定」を開く
- 「一般」を選択する
- 「AirDropと連係」を開く
- Handoffを許可する設定を確認する
iPadでは次の場所を確認します。
- 「設定」を開く
- 「一般」を選択する
- 「AirPlayと連係」を開く
- Handoffをオンにする
OSバージョンによって項目名が少し異なる場合があります。
HandoffはSidecar以外のApple連係機能でも利用されています。
MacとiPhone間のコピー&ペーストも使えなくなっている場合は、MacとiPhoneでコピペできない?連係設定の確認と直し方も参考になると思います。
MacとiPadを約10m以内に置く
Sidecarのワイヤレス接続は、離れた場所にあるiPadをインターネット経由でサブディスプレイにする機能ではありません。
Apple公式では、ワイヤレス利用時はMacとiPadを約10m以内に置くことを条件としています。
接続確認ではMacの隣へiPadを置いて試す方法が分かりやすいですね。
近距離なら接続できる場合は、距離や無線環境が影響していた可能性があります。
iPadのインターネット共有をオフにする
セルラー通信に対応したiPadを利用している場合は、インターネット共有の状態も確認します。
Apple公式では、Sidecarをワイヤレスで利用する際に、iPadがモバイルデータ通信を共有していないことを条件として案内しています。
インターネット共有を利用中なら一度終了し、通常のWi-Fiへ接続してからSidecarを試してみてください。
Macのインターネット共有も終了する
Mac側でインターネット共有を利用している場合もSidecarの条件から外れます。
MacをWi-Fiアクセスポイントのように使ってほかの端末へ通信を共有している場合は、一度終了してから確認します。
Wi-Fiがオンになっているだけではなく、インターネット共有を行っていないことも確認すると原因を分けやすいでしょう。
Macの「ディスプレイを追加」からiPadを確認する
条件を確認したら、MacからSidecarを開始します。
- Macで「システム設定」を開く
- 「ディスプレイ」を選択する
- 「ディスプレイを追加」を開く
- 表示されたiPadを選択する
また、Macのコントロールセンターから「画面ミラーリング」を開き、iPadを選択する方法もあります。
接続後は、Macの画面を拡張するかミラーリングするか選択できます。
ここまで条件を満たしているのに一覧へiPadが出てこない場合は、MacとiPadを再起動してからもう一度確認してみてください。
有線でもSidecarに接続できない時の対処法
Wi-Fiで接続できない場合は、MacとiPadをUSBケーブルで接続してSidecarを利用する方法があります。
ただし、ケーブルを差すだけで必ず認識されるわけではありません。
- MacとiPadをUSBケーブルで直接接続する
- iPadでMacを信頼する
- データ通信できるケーブルか確認する
- Mac側でiPadが認識されているか確認する
- 両方を再起動して接続し直す
MacとiPadをUSBケーブルで接続する
Apple公式では、Sidecarを有線で使う場合、iPadに付属するUSB充電ケーブルなど、MacとiPadのポートに合うケーブルで直接接続できると案内しています。
有線ならSidecar使用中にiPadを充電できるメリットもあります。
USBハブなどを経由していて認識しない場合は、切り分けとしてMacへ直接接続して確認すると良いと思います。
iPadでMacを「信頼」する
有線Sidecarで特に重要なのが信頼設定です。
Apple公式では、USBでSidecarを利用する場合、iPadがMacを信頼する設定になっている必要があると案内しています。
初めて接続するMacでは、iPadに「このコンピュータを信頼しますか?」といった確認が表示される場合があります。
その場合は「信頼」を選択し、必要に応じてiPadのパスコードを入力してください。
信頼していない状態では、ケーブルがつながっていてもSidecar用のiPadとして認識されない可能性があります。
充電専用ケーブルではなくデータ通信できるものを確認する
ケーブルによっては電源供給だけに対応し、データ通信に対応していない製品もあります。
「iPadは充電されているのにMac側でまったく認識されない」という場合は、別のデータ通信対応ケーブルでも確認してみてください。
Apple純正ケーブルや、データ通信への対応が明記されたケーブルを使うと切り分けやすいと思います。
MacからiPadが認識されているか確認する
有線で接続しても「ディスプレイを追加」に表示されない場合は、Mac自体がiPadを認識しているか確認します。
FinderのサイドバーなどにiPadが表示されるか見てみてください。
FinderにもiPadが出てこないなら、Sidecar以前にUSB接続や信頼設定の問題が考えられます。
別のUSBポートやケーブルでも変化するか確認すると原因を分けやすいですね。
MacとiPadを再起動する
対応条件や設定がすべて合っているのにSidecar接続できない場合は、MacとiPadを両方再起動します。
再起動後は、最初から多数の設定を変更せず、まず同じApple Account、Wi-Fi、Bluetooth、Handoffを確認してください。
その後「システム設定」→「ディスプレイ」→「ディスプレイを追加」を開き、iPadが表示されるか確認します。
有線の場合も一度ケーブルを外し、再起動が終わってから接続し直すと状況を整理しやすいと思います。
Sidecarとユニバーサルコントロールを混同していないか確認する
MacとiPadを連係させる機能にはSidecar以外にもユニバーサルコントロールがあります。
SidecarではiPadにMacのデスクトップを表示します。
一方、ユニバーサルコントロールではiPad側はiPadOSのままで、Macのキーボード・マウス・トラックパッドを使って端末間を移動できます。
「iPadをサブディスプレイにしたい」という場合はSidecarを利用してください。
機能を分けて考えると、設定する場所を間違えにくくなります。
まとめ
SidecarでiPadが表示されない場合は、最初にMacとiPadが対応モデルなのか確認します。
対応機種であれば、macOS・iPadOS、同じApple Account、2ファクタ認証の状態を見てみてください。
ワイヤレスSidecarでは、Wi-Fi・Bluetooth・Handoffを両方の端末で有効にし、MacとiPadを約10m以内に置きます。
また、iPadのモバイル通信共有やMacのインターネット共有を使用している場合は終了してから確認すると良いでしょう。
無線で表示されない場合はUSBケーブルによる有線接続も利用できます。
ただし、有線接続ではiPad側でMacを「信頼」していることが重要です。
対応環境と基本設定に問題がなければ、MacとiPadを再起動してから「ディスプレイを追加」をもう一度確認してみてください。
▶本記事の振り返り
- SidecarはiPadをMacの追加ディスプレイとして使う機能
- MacとiPadの両方がSidecar対応モデルか確認する
- 同じApple Accountと2ファクタ認証が必要
- ワイヤレス接続ではWi-Fi・Bluetooth・Handoffを確認する
- MacとiPadを約10m以内に置き、インターネット共有を終了する
- USB接続ではiPadからMacを信頼しているか確認する
SidecarでiPadが出てこない時は、設定を何度も変更するより、「対応モデル→OS→Apple Account→Wi-Fi・Bluetooth・Handoff→有線接続」という順番で確認すると原因を見つけやすいですね。


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