
FL Studio 2026へアップデートしたものの、「以前のバージョンから何が変わったのか分からない」「英語の公式動画だけでは操作方法まで理解しにくい」と感じている方もいると思います。
この記事ではFL Studio 2026の新機能と、それぞれの機能を使用する操作方法について話していきます。
FL Studio 2026では、FLEXの全面刷新、プロジェクトのクラウドバックアップ、操作を代行するGopher、Audio Logger、新プラグインのTransmitterなどが追加されました。
▶本記事の概要
- FL Studio 2026で追加された主な新機能
- FL Studio 2026の新機能を使う操作方法
- FL Studio 2026で改善された作曲・編集機能
これらを解説していきます。
Image-Lineが公開しているFL Studio 2026の公式動画と公式マニュアルをもとに解説するため、アップデート後に確認する機能を整理できます。
私はYouTubeチャンネルで作曲した音楽を投稿し続けて2026年時点で約7年ほど、作曲のレベルもある程度上がってきました。新曲も以下に乗せておくのでこのレベルの作曲をしたい方は参考になる記事だと思います。
なぜ私がFL Studioを使っているのかについては「FL Studioの魅力とは?」にて話しています。
さっそく本題に入りましょう。
FL Studio 2026で追加された主な新機能

FL Studio 2026で追加された主な新機能は以下のとおりです。
- 全面的に作り直されたFLEX
- FL Cloudへのプロジェクトバックアップ
- FL Studioを直接操作できるGopher
- 録音忘れを防ぐAudio Logger
- 新プラグインのTransmitter
今回のアップデートでは、新しい音源やエフェクトが追加されただけではありません。
音色探し、プロジェクト保存、ミキサー整理、録音、コード確認など、作曲中に発生する細かな作業を減らす機能が増えています。
FLEXが新しいエンジンと画面に刷新
FL Studioの内蔵音源であるFLEXが新しいエンジンと画面に刷新されました。
以前のFLEXは、左側から音源パックを選び、その中にあるプリセットを順番に確認する構成でした。
FL Studio 2026のFLEXでは、以下の部分が変更されています。
- 音源パックとプリセットの検索機能を強化
- 音色の種類やスタイルをタグで絞り込み可能
- LibraryとStoreを分けて表示
- Play画面とEdit画面を切り替え可能
- 第2世代パック使用時のCPU負荷を最大50%軽減
- 8種類のCore Seriesパックを無料追加
- 200種類以上の新しいプリセットを追加
音色名が分からない場合でも、BassやPadなどのタグから目的に近いプリセットを探せます。
プリセットを選んだ後は、Play画面に表示されるマクロノブを動かすことで、音色の明るさや広がりなどを簡単に変更できます。
Edit画面へ切り替えると、ピッチ、フィルター、エンベロープ、エフェクトなどを細かく調整できます。
FL Cloud Project Backupが追加
FL Studio 2026では、プロジェクトをFL Cloudへ保存するバックアップ機能が追加されました。
パソコンの故障やストレージトラブルが発生した場合でも、FL Cloudに保存したプロジェクトを別のパソコンへダウンロードできます。
利用できる保存容量は以下のとおりです。
- FL Cloud Free:500MB
- FL Cloud Plus:5GB
- FL Cloud Pro:1TB
無料プランでも500MBのプロジェクト保存容量を利用できます。
FL Studioのプロジェクトは使用しているサンプルによって容量が大きくなるため、重要なプロジェクトを優先して保存すると管理しやすいと思います。
GopherがFL Studioの操作に対応
Gopherは、FL Studio内から使用できるAIアシスタントです。
以前は操作方法や作曲に関する質問へ回答する機能が中心でしたが、FL Studio 2026ではプロジェクト内の一部操作を直接実行できるようになりました。
Gopherが対応している主な操作は以下のとおりです。
- PlaylistやMixerなどの画面を開く
- プロジェクトのBPMを変更する
- Channel Rackへ音源を追加する
- チャンネルの名前や色を変更する
- チャンネルやミキサートラックの音量を変更する
- ミキサートラックのルーティングを設定する
- ミキサーへエフェクトを追加する
- ピアノロールのノートをクオンタイズする
- ピアノロール用のスクリプトを作成する
日本語で「ミキサートラック4の音量を下げて」「FLEXをChannel Rackへ追加して」と入力することで、Gopherが対応する操作を実行します。
プロジェクトへアクセスする操作では承認画面が表示されます。内容を確認して許可すると操作が実行されます。
ただし、Gopherによる直接操作は実験的な機能です。すべての操作や外部プラグインに対応しているわけではありません。
録音忘れを防ぐAudio Loggerが追加
Audio Loggerは、Master Mixer Trackを通過した音を一時的に記録する機能です。
通常の録音ボタンを押していない状態でも、FL Studioから再生された音をメモリ上へ記録します。
音作りや演奏中に偶然良いフレーズができた場合でも、Audio Loggerに音が残っていれば確認できます。
保存できる長さは以下から選択可能です。
- 1分
- 2分
- 5分
- 10分
記録位置についても、Master Mixer Trackのエフェクトを通す前と、エフェクトを通した後から選択できます。
Audio Loggerのデータはメモリ上に一時保存されるだけです。FL Studioを終了すると消えるため、残したい音は終了前に保存します。
新プラグインTransmitterが追加
Transmitterは、入力された音を以下の2つに分離するエフェクトです。
- Transient:音の立ち上がりやアタック部分
- Sustain:音の胴体や余韻部分
キックやスネアのアタック部分だけを強調したり、余韻部分だけにリバーブやディレイをかけたりできます。
TransientとSustainには、それぞれ音量、サチュレーション、ディレイ、Diffusionなどを設定できます。
さらに、TransientとSustainを別々のミキサートラックへ出力し、異なるエフェクトチェーンで処理することも可能です。
TransmitterはAll Plugins Editionに収録されているプラグインです。
各エディションに含まれる機能やプラグインの違いは「FL Studioの値段はいくら?全4エディションの違いと賢い選び方を7年愛用者が解説」でも解説しています。
FL Studio 2026の新機能を使う操作方法

ここからは、FL Studio 2026で追加された新機能を実際に開く方法を解説します。
- 新しいFLEXを使用する方法
- プロジェクトをFL Cloudへ保存する方法
- GopherからFL Studioを操作する方法
- Audio Loggerを設定する方法
- Transmitterで音を分離する方法
新しいFLEXを使用する方法
- Channel Rackを開く
- 画面下部の追加ボタンをクリックする
- 音源一覧からFLEXを選択する
- Library画面を開く
- 音源パックまたはタグを選択する
- 右側の一覧からプリセットをクリックする
プリセット名を入力して検索する場合は、FLEX内の検索欄をクリックして音色名を入力します。
音色の種類から探す場合は、TAGSを開いてBass、Keys、Pad、Shortなどの項目を選択します。
複数のタグを選択した場合は、AllとAnyを切り替えることで検索条件を変更できます。
- All:選択したすべてのタグに該当する音色を表示
- Any:選択したタグのいずれかに該当する音色を表示
よく使用するプリセットは、プリセットを右クリックしてFavoritesへ登録すると探しやすくなります。
キーボードのCtrlキーを押しながら上下キーを押すと、前後のプリセットへ切り替えられます。
プロジェクトをFL Cloudへ保存する方法
FL Cloudへの保存方法は、手動バックアップと自動バックアップの2種類があります。
手動でバックアップする方法
- 画面上部のFileをクリックする
- Save and backup to FL Cloudを選択する
- Image-Lineアカウントへログインする
- アップロードが完了するまで待つ
特定のタイミングだけバックアップしたい場合に利用できます。
保存するたびにバックアップする方法
- Project settingsを開く
- Projectの項目を開く
- Back up to FL Cloud storageを有効にする
- プロジェクトを通常どおり保存する
設定を有効にすると、プロジェクトを手動保存したタイミングでFL Cloudにもバックアップされます。
FL Cloudがパソコン内のファイルを常に同期するわけではありません。FL Studio上でプロジェクトを保存したタイミングでアップロードされます。
バックアップしたプロジェクトを開く方法
- FL StudioのBrowserを開く
- FL Cloudを開く
- Project backupsを選択する
- プロジェクトを右クリックする
- Downloadを選択する
不要なバックアップは、プロジェクトを右クリックしてDeleteを選択すると削除できます。
同じ名前のプロジェクトを再度保存すると、FL Cloud上の同名ファイルが上書きされます。別バージョンとして残したい場合は、ファイル名に日付やバージョン番号を付けて保存すると分かりやすいです。
アップデート後のバグやクラッシュが気になる方は「FL Studioユーザーが思うFLの唯一の欠点【バグとクラッシュがなければ神】」も参考になると思います。
GopherからFL Studioを操作する方法
- Alt+F1を押してGopherを開く
- 入力欄へ操作してほしい内容を書く
- Gopherから表示された操作内容を確認する
- プロジェクトへのアクセスを求められたらApproveを選択する
- FL Studioに反映された結果を確認する
Alt+F1で開かない場合は、Communications PanelからGopherタブを選択します。
Gopherへ入力する文章は、短く具体的にすると結果を確認しやすいです。
例えば、以下のように入力できます。
- プロジェクトのBPMを128に変更して
- Channel RackにFLEXを追加して
- ミキサートラック4の音量を50%にして
- ミキサートラック2へFruity Compressorを追加して
- Playlistの1番から5番をDrums、Bass、Piano、Synth、Vocalに変更して
- ピアノロールのノートをクオンタイズして
操作を間違えた場合に備えて、Gopherを使用する前にプロジェクトを保存しておくと安心ですね。
Audio Loggerを設定する方法
- 画面上部のToolsをクリックする
- Audio Loggerを選択する
- Enableを有効にする
- Maximum lengthから記録時間を選択する
- Recording positionから記録位置を選択する
エフェクト処理前の音を残したい場合はPre effectsを選択します。
Master Mixer Trackのエフェクトを通した音を残したい場合はPost effects, pre faderを選択します。
Audio Loggerは初期状態で有効になっています。CPUやメモリの使用量を抑えたい場合は、Enableを解除して無効にできます。
ただし、無効にしている間の音は記録されません。
Transmitterで音を分離する方法
- Mixerを開く
- 処理したい音が送られているミキサートラックを選択する
- 空いているエフェクトスロットをクリックする
- Transmitterを選択する
- Modeを選択する
- Sensitivityで検出感度を調整する
- TransientとSustainのLevelを調整する
Modeには以下の3種類があります。
- Smooth:パッドやアンビエントなど滑らかな音向け
- Balanced:幅広い音に対応する標準モード
- Dense:ドラムロールやギターストロークなど音数の多い素材向け
ドラムのアタックを強くしたい場合は、Transient Levelを上げてSustain Levelを少し下げます。
余韻を広げたい場合は、Sustain側のLevelやDiffusionを上げます。
TransientとSustainを別々に処理する場合は、元のミキサートラックから追加のミキサートラックへルーティングし、Transmitter右上の出力先を設定します。
アタック部分だけにコンプレッサーやクリッパーを使用し、余韻部分だけにリバーブやコーラスを使用すると、音の立ち上がりと広がりを分けて調整できます。
FL Studio 2026で改善された作曲・編集機能
FL Studio 2026では、大きな新機能以外にも作曲や編集を効率化する変更が追加されています。
- コード検出パネル
- Remix a song
- コード進行ツールの改善
- Loop Starterのライブラリ拡張
- オーディオクリップ編集の改善
- 既存プラグインの更新
演奏中のコードを表示するコード検出パネル
ツールバーに新しいChord Panelが追加されました。
MIDIキーボード、パソコンのキーボード、ピアノロールで選択したノートを読み取り、現在鳴っているコード名を表示します。
最大10音までのノートを検出できます。
コード検出パネルが表示されていない場合は、ツールバーを右クリックしてレイアウト編集画面を開き、Chord Panelを追加します。
複雑なコードを耳で確認しながら打ち込んでいる場合や、作成済みのコード名を確認したい場合に便利だと思います。
Remix a songからステム分離を開始可能
FL Studio 2026では、曲を読み込んでリミックスを始めるためのRemix a songが追加されました。
- 画面上部のToolsをクリックする
- Remix a songを選択する
- リミックスしたい音声ファイルを読み込む
- ステム分離を実行する
- Playlistへ配置された音声を編集する
FL Studioの起動直後に表示されるWelcome WindowからRemix a songを選択することもできます。
読み込んだ曲のBPMを確認し、ボーカルやドラムなどにステム分離した状態でPlaylistへ配置できます。
Chord Progression Toolの操作が改善
Chord Progression Toolは、コード進行を自動生成したり、既存のメロディに合うコードを提案したりする機能です。
FL Studio 2026では、Toolsメニューから直接開けるようになりました。
ピアノロール右上のToolsアイコンを右クリックして開くこともできます。
ツールを開くと4つのコードが生成されるため、再生ボタンから内容を確認します。
気に入らない場合はGenerateをクリックすると、別のコード進行が作成されます。
ConventionalからAdventurousのスライダーを右へ動かすほど、ジャズのような複雑で意外性のあるコードが選ばれやすくなります。
コードをクリックしてドラッグすると、Chord nudgeによって前後のコードと入れ替えられます。
内容が決まったらAcceptをクリックすると、選択中のピアノロールへコードが配置されます。
Chord Stamp Toolにボイスリーディング機能が追加
Chord Stamp Toolには、Top-downとBottom-upの2つのモードが追加されました。
- Top-down:選択したメロディ音を含むコードを下方向へ作成
- Bottom-up:クリックした位置を基準にコードを作成
Top-downは、先にメロディが決まっていて、その音を含むコードを作りたい場合に使いやすいです。
Bottom-upは、コードを先に作成してからメロディを考えたい場合に使いやすいと思います。
ピアノロールの鍵盤へ名前を付けられる
ピアノロール左側の鍵盤を右クリックし、Renameを選択すると、鍵盤へ自由な名前を設定できます。
ドラム音源のKickやSnare、ボーカルチョップの種類、キーごとの役割などを表示できます。
使用するノートが決まっている音源では、ピアノロール上で音を探す時間を減らせます。
Loop Starterの音源ライブラリが拡張
Loop Starterは、FL Cloudにあるループやワンショットを組み合わせて、曲の土台を作る機能です。
FL Studio 2026では、FL Cloud PlusとProユーザーが利用できるライブラリが拡張されました。
- Channel Rackを開く
- Loop Starterアイコンをクリックする
- 作りたいジャンルを選択する
- KeyとScaleを設定する
- サイコロアイコンをクリックする
- 気に入ったチャンネルをLockする
- Send to Playlistをクリックする
上部のサイコロをクリックすると、すべてのループとワンショットが入れ替わります。
各チャンネルにあるサイコロをクリックすると、そのチャンネルの音だけを変更できます。
気に入った音を残したい場合は、サイコロを右クリックしてLockedを選択します。
複数のオーディオクリップをまとめて調整可能
Playlistでは、複数のオーディオクリップを選択した状態でGain、Pan、Pitchなどをまとめて変更できるようになりました。
オーディオクリップをAltキーを押しながらダブルクリックすると、Clip Propertiesが開きます。
複数選択時は、以下の方法で数値を反映できます。
- Set:選択したクリップを同じ数値へ変更
- Increment:現在の数値を維持したまま増減
ノーマライズについても、クリップごとに個別で行う方法と、選択したクリップの中で最も大きな音を基準にまとめて行う方法を選べます。
複数のボーカル素材やドラム素材の音量をまとめて整理したい場合に使いやすくなっています。
Luxeverbへ新しいモードとプリセットを追加
リバーブプラグインのLuxeverbには、Pitch Feedforwardモードと100種類の新しいプリセットが追加されました。
Pitch Feedforwardを使用すると、リバーブの余韻にピッチ変化を加えた音を作れます。
通常の残響だけでなく、効果音やアンビエント、幻想的なパッドなどにも利用できると思います。
FPCで複数サンプルをまとめて読み込み可能
FPCでは、複数のサンプルを1つのパッドへまとめてドロップし、レイヤーとして読み込めるようになりました。
複数のキックやスネアを重ねて使用する場合に、1つずつ追加する操作を減らせます。
Plugin Managerの表示速度が改善
インストールしているプラグインの数が多い環境では、Plugin Managerの一覧表示が速くなっています。
Rescan all pluginsを有効にした場合は警告が表示されるため、誤ってすべてのプラグインを長時間スキャンする操作も防ぎやすくなりました。
まとめ
今回は、FL Studio 2026で追加された新機能と操作方法について解説しました。
FL Studio 2026では、音源やエフェクトの追加だけでなく、プロジェクト保存、音色検索、録音、コード確認、ミキサー整理など、制作中の手間を減らす機能が増えています。
特にFLEX、FL Cloud Project Backup、Gopher、Audio Loggerは、エディションを問わず確認しておきたい機能です。
本記事の振り返り
- FLEXの画面とエンジンが全面的に刷新された
- プロジェクトをFL Cloudへバックアップできるようになった
- GopherがミキサーやChannel Rackの一部操作に対応した
- Audio Loggerで録音していない音を一時的に残せるようになった
- Transmitterでアタックと余韻を分けて処理できるようになった
- コード検出やリミックス開始などの作曲機能が追加された
- ピアノロールやオーディオクリップの編集操作が改善された
最初に新しいFLEXを開き、次にFL Cloud Project BackupとAudio Loggerの設定を確認してみてください。
その後、必要に応じてGopherやTransmitter、コード関連機能を制作へ取り入れると、FL Studio 2026の変化を理解しやすいと思います。
他のゲームやPCソフトの不具合も調べたい方へ。
当ブログでは Windows / Steam / PS5 / Switch / Xbox など機種別の対処法を1記事にまとめた不具合・エラー記事を一覧化しています。今回の症状と似たトラブルがある場合は、ブログトップページの「ゲーム・PCソフトの不具合まとめ」もぜひ参考にしてみてください。

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