Live2Dモデルの作り方|パーツ分けから書き出しまで解説

解説記事
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「Live2Dモデルを作りたいけれど、何から始めればよいのだろう」と悩んでいる方もいるでしょう。

イラストをLive2D Cubismへ読み込むだけでは、すぐに顔や体が動くわけではありません。

目や口、髪、体などをパーツごとに分け、それぞれへ動きを設定する作業が必要です。

初めてLive2Dモデルを作る場合は、パーツ分けやデフォーマなどの言葉に難しさを感じるかもしれません。

Live2Dモデルの作り方は、イラスト制作、パーツ分け、モデリング、書き出しの順番で考えると分かりやすくなります。

この記事では、Live2Dモデルの作り方をイラストの準備から完成まで順番に解説します。

▶本記事の概要

自作できる工程と外注したい工程を考えながら、参考にしてみてください。

Live2Dモデル制作に必要なもの

  • イラスト制作ソフト
  • Live2D Cubism Editor
  • パーツ分けされたPSDデータ
  • 完成後に使用するトラッキングソフト

Live2Dモデルを自作するときは、イラスト制作とモデリングで異なるソフトを使用します。

それぞれの役割を先に理解すると、制作の途中で迷いにくくなるでしょう。

イラスト制作ソフト

キャラクターイラストの制作やパーツ分けには、レイヤーを分けてPSD形式で保存できる画像編集ソフトを使用します。

Live2D公式がPSDの正常な読み込みを確認しているソフトは、Adobe PhotoshopとCLIP STUDIO PAINTです。

ほかの画像編集ソフトでもPSD形式を扱える場合がありますが、正しく読み込めない可能性もあるでしょう。

イラスト制作ソフトを選ぶときは、PSD、RGBカラー、8bitチャンネルへ対応しているか確認します。

Live2D Cubism Editor

Live2D Cubism Editorは、パーツ分けしたイラストへ顔や体の動きを設定するソフトです。

基本的なモデルを制作できるFREE版と、使用できる機能やデータ量が多いPRO版があります。

初めて利用する場合は、FREE版やPRO版のトライアルから操作を確認する方法も取り入れやすいでしょう。

FREE版で作れる範囲やPRO版との違いは「こちら」で詳しく解説しています。

パーツ分けされたPSDデータ

Live2D Cubismへイラストを読み込むときは、動かしたい部位がレイヤーごとに分かれたPSDデータを用意します。

顔や髪が1枚のレイヤーにまとまっていると、それぞれを別方向へ動かすことが難しくなるかもしれません。

動かしたい部位は、イラストを描く段階から別レイヤーに分けておくことが重要です。

完成後に使用するトラッキングソフト

Live2D Cubismで制作したモデルを配信で動かすには、nizima LIVEなどのトラッキングソフトを使用します。

Live2D Cubismはモデルを制作するソフトで、nizima LIVEは完成モデルを顔の動きに合わせて動かすソフトです。

2つのソフトの役割や使用する順番は「こちら」で確認できます。

Live2D用イラストをパーツ分けする方法

  • キャラクターの動かす範囲を決める
  • 顔や体をパーツごとに分ける
  • 動いたときに見える部分を描き足す
  • インポート用PSDを作成する

Live2Dモデルの完成度は、イラストのパーツ分けによって大きく変わります。

細かく分けるほど表現できる動きは増えますが、モデリングするパーツ数も多くなるでしょう。

キャラクターの動かす範囲を決める

パーツ分けを始める前に、顔だけ動かすのか、上半身や腕まで動かすのかを決めます。

雑談配信が中心なら、顔の角度、まばたき、口の開閉、髪揺れなどが基本的な動きです。

歌配信や動画作品で大きな動きを見せたい場合は、腕や手、衣装のパーツも細かく分けることになるでしょう。

最初に動かす範囲を決めておくと、不要なパーツ分けを減らせます。

顔や体をパーツごとに分ける

イラストのパーツ分けでは、左右で別の動きをする部位を別々のレイヤーにします。

目や眉毛を左右に分けておけば、ウインクや左右で異なる表情も作りやすいですね。

一般的に分けるパーツの例は以下のとおりです。

  • 顔の輪郭
  • 左右の眉毛
  • 左右の白目
  • 左右の黒目
  • 左右の瞳のハイライト
  • 左右の上まぶたと下まぶた
  • 左右のまつ毛
  • 鼻
  • 口の上唇と下唇
  • 口内、歯、舌
  • 前髪、横髪、後ろ髪
  • 左右の耳
  • 首と胴体
  • 左右の腕
  • 衣装と装飾品

揺らしたい髪やリボンは、まとまりごとにレイヤーを分けると自然な動きを付けやすくなります。

分ける量に迷った場合は、完成後にどの方向へ動かしたいかを考えると判断しやすいでしょう。

動いたときに見える部分を描き足す

顔が横を向いたり髪が揺れたりすると、元のイラストでは隠れていた部分が見える場合があります。

隠れている部分まで描かれていないと、モデルを動かしたときに空白が生まれるかもしれません。

髪の後ろにある顔、首の後ろ側、まぶたで隠れている白目などは、必要に応じて描き足します。

動くパーツの周囲は、元のイラストより少し広めに描いておくと変形したときの隙間を防ぎやすいでしょう。

インポート用PSDを作成する

パーツ分けが完了したら、編集用のPSDとは別にLive2D Cubismへ読み込むPSDを作成します。

編集用PSDでは、レイヤーマスクや線画と塗りのレイヤーを残しておくと後から修正しやすいですね。

インポート用PSDでは、各パーツの線画や塗りを結合し、1つの部品を1枚のレイヤーにまとめます。

PSDを保存する際の主な確認項目は以下です。

  • 保存形式をPSDにする
  • カラーモードをRGBにする
  • カラーチャンネルを8bitにする
  • カラープロファイルをsRGBにする
  • 同じ名前のレイヤーを作らない
  • 線画やクリッピングマスクを結合する
  • インポート用PSDではレイヤーマスクを残さない

編集用PSDへレイヤー結合した状態を上書きすると、後からパーツを修正しにくくなります。

「素材分け用」と「インポート用」のようにファイル名を分けて保存すると安心でしょう。

Live2D Cubismでモデルを作る方法

  • PSDデータを読み込む
  • アートメッシュを調整する
  • デフォーマを作成する
  • パラメータへ動きを設定する
  • 物理演算と表情を調整する

パーツ分けしたPSDが完成したら、Live2D Cubism Editorでモデリングを進めます。

最初からすべての動きを作ろうとすると複雑になるため、目、口、顔、体の順番で進めると整理しやすいでしょう。

PSDデータを読み込む

Live2D Cubism Editorを起動し、インポート用PSDを読み込みます。

PSDの最下層にある各レイヤーが、Live2D Cubism上の描画用パーツとして配置される形です。

読み込み後は、レイヤーの抜け、表示順、色の変化、パーツ名を確認しましょう。

修正が必要な場合は元のPSDを編集し、再インポートによって変更を反映できます。

アートメッシュを調整する

PSDを読み込むと、それぞれのパーツにアートメッシュが設定されます。

アートメッシュは、イラストを変形させるために配置される頂点と線の集まりです。

目や口など細かな変形が必要な部分では、形に沿って頂点を調整すると動きを作りやすくなります。

頂点が少なすぎると細かな変形が難しくなり、多すぎると編集の負担が増えるかもしれません。

パーツの形状や予定している動きに合わせて、必要な密度へ調整します。

デフォーマを作成する

デフォーマは、複数のパーツをまとめて変形したり回転させたりするための機能です。

Live2D Cubismでは、ワープデフォーマと回転デフォーマを使い分けます。

  • ワープデフォーマ:顔、髪、体などを曲げたり広げたりする
  • 回転デフォーマ:首、腕、髪などを基準点から回転させる

たとえば、左右の目や口を顔全体のデフォーマに入れると、顔の向きに合わせてまとめて動かせます。

親子関係を整理しておかないと、顔を動かしたときに目や髪だけ残ってしまう可能性があるでしょう。

デフォーマを作るときは、顔全体、目、髪などの大きなグループから順番に階層を整理することが重要です。

パラメータへ動きを設定する

パラメータは、角度Xや口の開閉など、モデルの動きを表す設定です。

パラメータへ複数のキーを追加し、それぞれの位置でパーツの形を変えます。

キーとキーの間は自動的に補間されるため、連続した動きとして表示される仕組みです。

VTuberモデルでよく使用するパラメータには以下があります。

  • 顔の角度X・Y・Z
  • 体の角度X・Y・Z
  • 左右の目の開閉
  • 左右の目玉X・Y
  • 眉毛の上下や変形
  • 口の開閉
  • 口の変形
  • 呼吸
  • 髪や衣装の揺れ

最初は目の開閉や口の開閉など、変化を確認しやすい部分から作ると操作を覚えやすいでしょう。

顔の角度は左右と上下を別々に作成し、最後に斜め方向の形を調整すると進めやすくなります。

物理演算と表情を調整する

基本的な動きが完成したら、髪や衣装に物理演算を設定します。

顔や体の動きを入力として設定し、髪やリボンなどの揺れを出力へ割り当てる形です。

揺れが強すぎると落ち着かない見え方になるため、実際にモデルを動かしながら調整しましょう。

笑顔、怒り顔、驚いた顔などを切り替えたい場合は、表情用のパラメータや表情ファイルも用意します。

Live2Dモデルを書き出して動作確認する方法

  • テクスチャアトラスを作成する
  • 組み込み用ファイルを書き出す
  • 書き出されたデータを確認する
  • nizima LIVEへモデルを読み込む

モデリングが完成したら、トラッキングソフトで使用できる組み込み用データを書き出します。

編集用のcmo3ファイルを保存するだけでは、nizima LIVEへ読み込めないため注意が必要でしょう。

テクスチャアトラスを作成する

組み込み用ファイルを書き出す前に、モデルのパーツを1枚または複数枚の画像へ配置するテクスチャアトラスを作成します。

パーツ同士が重ならないように配置し、必要な解像度を選びましょう。

テクスチャを小さくするとデータ容量を抑えられますが、モデルの表示が粗くなるかもしれません。

組み込み用ファイルを書き出す

テクスチャアトラスを作成したら、ファイルメニューから組み込み用ファイル書き出しを選び、moc3ファイルを書き出します。

基本的に書き出されるデータは以下のとおりです。

  • モデル本体のmoc3ファイル
  • モデル設定のmodel3.jsonファイル
  • モデルに使用するPNGテクスチャ
  • 物理演算を保存したphysics3.jsonファイル
  • 必要に応じた表情やモーションのJSONファイル

物理演算を使用している場合は、書き出し設定でphysics3.jsonも対象に含めます。

書き出したファイルは同じフォルダで管理し、ファイル名や配置を途中で変更しない方が読み込みエラーを防ぎやすいでしょう。

書き出されたデータを確認する

書き出したmodel3.jsonをCubism Viewerへ読み込み、モデルの表示や動きを確認します。

まばたき、口の開閉、顔の角度、髪揺れなどを動かし、パーツの隙間や不自然な変形がないか見ていきましょう。

問題が見つかった場合は、Cubism Editorへ戻って修正してから再び書き出します。

nizima LIVEへモデルを読み込む

nizima LIVEではモデル一覧を開き、追加ボタンからmodel3.jsonファイルを選択します。

モデルが表示されたら、WebカメラやiPhoneを使用して顔の動きが反映されるか確認する流れです。

nizima LIVEの料金や無料版の制限、導入方法については「こちら」で解説しています。

Live2Dモデルの自作が難しい場合の対処方法

  • 難しい工程だけ外注する
  • 制作全体を外注する
  • 小さなモデルから制作を始める

Live2Dモデルの作り方を確認しても、パーツ分けやモデリングが難しいと感じる方もいると思います。

すべてを自分で完成させる方法だけでなく、一部の工程をクリエイターへ依頼することも可能です。

難しい工程だけ外注する

イラストを描ける場合は、パーツ分けやLive2Dモデリングだけを外注できます。

反対にLive2Dモデリングを覚えたい方は、パーツ分けイラストのみ依頼する方法もあるでしょう。

一部外注には、以下のような組み合わせがあります。

  • キャラクターデザインだけ自作する
  • パーツ分けイラストまで自作する
  • Live2Dモデリングだけ外注する
  • 物理演算や表情設定だけ依頼する

依頼する前に、自分が用意できるデータと任せたい作業を整理すると相談しやすくなります。

制作全体を外注する

制作時間を確保できない場合は、キャラクターデザインからLive2Dモデリングまでまとめて外注できます。

一括制作ではパーツ分けとモデリングの認識を合わせやすく、工程ごとに依頼先を探す負担も減らせるでしょう。

ココナラで依頼できる作業や見積もり前の確認項目は「こちら」にまとめています。

小さなモデルから制作を始める

初めての自作で全身モデルを作ろうとすると、パーツ数や設定する動きが多くなります。

最初は上半身のみのモデルや、基本的な表情だけを持つモデルから始める方法も取り入れやすいですね。

目の開閉、口の開閉、顔の角度まで完成させた後で、髪揺れや衣装差分を追加できます。

Live2Dモデルの作り方では、イラストのパーツ分けがモデリングの動かしやすさに影響します。

最初に動かしたい範囲を決め、必要なパーツだけを分けると制作工程を整理できるでしょう。

パーツ分けしたPSDをLive2D Cubismへ読み込み、アートメッシュ、デフォーマ、パラメータ、物理演算の順番で動きを作ります。

完成後は組み込み用データを書き出し、nizima LIVEなどのトラッキングソフトで動作を確認してみてください。

自作が難しい工程は外注も利用しながら、自分の制作時間と技術に合った方法を選ぶとよいと思います。

※ソフトの機能や書き出し方法は変更される可能性があります。制作時は各サービスの公式情報もご確認ください。

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